Women’s Health Class

世界標準!緊急避妊薬を、日本でも薬局で買えるようにしよう!

緊急避妊薬ってなんだろう?

緊急避妊薬、緊急避妊ピルまたはアフターピルは、思いがけない妊娠を防ぐお薬です。

妊娠阻止率は85%程度です。

性交後できるだけ早く使うほど効果が高く72時間以内に飲むべきとされています。

副作用も強くなく、催奇形性もないことが知られています。

緊急避妊薬を早く届けたい・・・世界保健機構WHOの願い

緊急避妊薬は、世界では90ヶ国において、地域の薬局で薬剤師との面談だけで販売されていますが、日本では処方箋が必要なお薬です。

世界保健機構(WHO)は、緊急避妊薬が必要な人に対して、薬へのアクセスを増やせるよう介入しています。

これは、性と生殖に関する健康と権利(リプロダクティブヘルス&ライツ)を守るために必要な活動とされています。

参考:「リプロダクティブ・ヘルス/ライツ」って、ごぞんじですか?(奈良市)

日本での緊急避妊薬へのアクセスはどうなってるの?

1. 国の方針は市販化に向かっています

緊急避妊薬は、日本では約10年前に承認され、現在は処方箋が必要な医薬品になっています。

これを処方箋なしでも買えるように、市販薬化をしてはどうかと、ここ数年国内でも議論が進んでいます。

「病院の探し方がわからない」「学校があって行きにくい」「病院を探したが閉まっていた」「待ち時間で他の人の視線にさらされるのが嫌」といった、利用者の切実な声から、政府は緊急避妊薬をもっと手に入れやすくしようと動き出しました。

政府は2017年、国民から、緊急避妊薬の市販薬化について意見を集めました。

寄せられたコメントは市販薬化に対して賛成する声が圧倒的多数でした。

そこで、緊急避妊薬の市販化をするかどうか、検討する会議が開催されました。

しかし、会議での話し合いの結果は反対意見を取り入れたものとなりました

「国民や薬局の緊急避妊薬に対する認識が十分でないうちは、市販薬として販売するのが難しい」という、産科婦人科学会の意見があったからです。

また、もし市販薬として売るなら、専門医(産科婦人科医)から薬剤師への指導を行い、地域の専門医との連携が必要ではないかといった意見もありました。

参考:第2回医療用から要指導・一般用への転用に関する評価検討会議

2. 現時点ではどうやって手に入れられる?

緊急避妊薬は現時点では処方箋が必要な薬剤ですので、各都道府県では緊急避妊薬を常備している医療機関を公開しています。

参考:緊急避妊に係る取組みについて(厚生労働省)

病院探しはカンタンになり、専門医の診察を受けやすくなりましたが、問題は72時間の壁

対面診療の場合、土日をはさむなどで、性交渉から72時間以内に緊急避妊薬を服用したいと思っても難しいことがあります。

そこで、2020年からは、オンラインによる診療で婦人科医師の診察を受け、薬局で緊急避妊薬を受け取れるようになりました。

緊急避妊薬を受け取れる薬局は、専門医からの研修を受けた薬局とされています。

参考:オンライン診療に係る緊急避妊薬の調剤が対応可能な薬剤師および薬局の一覧(厚生労働省)

オンライン診療によってアクセスは、これまでと比べてぐっと良くなりますが、

  • オンライン診療のためにはクレジットカードが必要
  • 親から保険証をもらえない

など、10代くらいの若年層にとってまだまだハードルが高く、課題が残されています。

諸外国では緊急避妊薬はどんなふうに売られているの?

フランスでは2000年に、薬局での緊急避妊薬の市販薬としての販売が始まりました

次いで2001年にイギリスでも販売が始まっています。

例えばイギリスの調査によると、緊急避妊薬を薬局で購入するのは約40%が16~20歳の若年層となっています。

イギリスでも、当初、市販薬として販売すると、購入者がいくつも買っていくなどの不適切な使い方をするのではないかと心配されていました。

しかし、イギリスで患者が複数購入をしているという報告は現在までありません。購入者の大半が若年層だとしても、懸念されるような買い方・使い方には至っていないというのがイギリスの現状です。

諸外国では性と生殖に関する健康と権利についても、学校でよく教育されていますので、緊急避妊薬についての正しい判断が進んでいると言われています。

また、普段からも服用して妊娠を避けるためのお薬である、経口避妊薬の服用者が多く、避妊のためのお薬は10代の女性にとっても日本と比べてなじみがあります。

薬局で緊急避妊薬が手に入る未来を!

現在、産婦人科医監修の研修プログラムができ、全国で9千人近い薬局薬剤師が研修を修了しています。

緊急避妊薬の販売に関する薬剤師の意識調査によりますと、現時点で薬局で薬剤師が緊急避妊薬を販売することについて、できると答えている薬剤師は調査対象1271名中944名(74.2%)でした。

参考:Preparation, Confidence, and Attitude to Sell Emergency Contraceptive Pills at Pharmacies: A Web Survey of Japanese Community Pharmacists Okada et al.

薬局薬剤師は、あらゆるお薬の不適切な使い方を防ぎ、安全で適切な医療を提供するための窓口になれる存在です。

その専門性を生かして、薬局でも緊急避妊薬を市販薬として販売する未来がくるように、願っています。

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