今回は多汗症と漢方薬というお話です。
これからの季節、汗をよくかきますが、汗には暑さ以外の理由で出てくるのを知っていますか?

発汗の原因になる、自律神経のみだれ・更年期障害に思い当たりませんか?
あなたは緊張したときに、脇汗や手汗をかいたことはありませんか。
緊張した時のこういった反応は、自律神経のうち、主に交感神経の働きによるものです。
緊張して汗をかくのはだれにでも起きる現象ですが、一方で、自律神経失調症などで、自律神経のバランスが崩れやすいと、この脇汗や手汗が突然出てくることがあります。
また、ホルモンバランスが崩れやすい更年期には、やはり交感神経が強く働いて、思いがけない瞬間に、突然発汗することがあります。
もしかして多汗症・・・?大丈夫、こんな治療法があります!
たくさん汗をかいてしまう方は、「多汗症」と診断されることがあります。
多汗症の場合、たとえばわきの下などの局所性の多汗には、汗をかく部位に直接、制汗外用剤を塗布する治療法があります。
そして、水分のバランスを整えてカラダの方から解決をはかる、漢方を使っての多汗症治療もあります。
例としていくつかあげてみると・・・
- 暑がりかつ寒がりの体質、ぼってりと締まりのない腹部・水太り体質の多汗症には防已黄耆湯
- 虚弱体質で寝汗やじとじとした汗をかくといったタイプには黄耆建中湯
- 暑がりで強い喉の渇きがあり、冷水を多量に飲みたがるが皮膚は乾燥気味というタイプには白虎加人参湯
- 夏バテ気味、汗をかいて喉の渇きがあり、尿量が少ないといった状態には五苓散
といった漢方薬が使われています。
このように、あなたの体質や汗のかき方などによって、使われる漢方薬は変わってきます。
この季節の汗、気になる方は漢方治療を掲げている病院・医院や薬局に相談して、自分の体質に合った漢方薬を見つけてみてはいかがでしょうか。
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