子供が2日ほど微熱がでています。

子供が2日ほど微熱がでています。

昨日、ウェブの問い合わせから

「10代男子 二日間微熱が続いている」というメッセージが届きました。

その後、こちらからいくつかご質問を投げさせていただきましたがお返事をいただけなかったので、こちらに一般論として記事を書くことにしました。

 

さて、子供の熱。

これは世のお母さま方にとっては「病院にいったほうがいいのかしら?」「学校に行かせてもいい?」などと悩みの種ですね。

10代の子供といっても10歳と18歳では体温調節機能の成長程度が全く違うので熱の原因も異なってきます。

薬の飲む量などの基準でいくと15歳が一つの目安のような気がします。

15歳以上か15歳以下か・・・です。

15歳以上だともう体もかなり成長してきて大人顔負けの体格の子もいます。

一般的に「子供」と称されているのは15歳以下と考えていってもいいでしょう。

 

そして「子供の熱」ですが、これに関しては私がいろいろ言うよりも、専門家の先生方がたくさんウェブ上に情報を掲載しています。

わかりやすいのはテルモさんのページ

https://www.terumo-taion.jp/fever/qanda/01.html

 

あと、こちらの小児科の先生のページもとても分かりやすいです。

https://child-clinic.or.jp/hatsunetsu

 

さて、これらのページをよく読んでみると共通しているのが

「急な発熱、38度になったら病院へ」です。

では、38度以下の時は?

まず子供の微熱は

1)細菌感染だが症状が軽い

2)ウイルス感染しているが症状が軽い

3)体温調節がうまくいってない

4)疲労やストレス

という可能性が高いです。

では、それぞれの項目を詳しく見ていきましょう。

1)細菌感染だが症状が軽い

1)の細菌感染の場合でも体力があれば2,3日でけろっとしてる子供もいます。薬を飲まなくても症状が軽く済む場合もあります。が、細菌感染の場合は他の症状がでることがほとんどです。

膀胱炎ならトイレの回数が増えたり、残尿感、排尿時痛みなど。おむつをしている場合はおしっこのにおいがいつもと違う鼻にクンッとくるような刺激臭がありますのでわかりやすいです。色もいつもより濃かったり出血があれば少し赤みがかっていたりします。

食中毒など消化器官の感染なら下痢、軟便、お腹がはったり、チクチク痛んだりします。また、腹膜などが細菌感染した場合はお腹をちょっと押すと痛みがあったり、お腹全体から腰の方まで痛くなることもあります。

あと、中耳炎や咽頭炎なども耳の痛みやのどの痛みでわかります。

このような症状があればすぐ小児科に受診し、医師の診断のもと適切な抗生物質を処方してもらう必要があります。

 

2)ウイルス感染しているが症状が軽い

さて、今話題の(笑)ウイルスです。

ウイルスは本当に一杯種類があって、私たちが普通に「風邪をひいたかも」という場合もウイルスです。

これまで人に感染する「コロナウイルス」は4種類確認されていました。(国立感染研究所)→こちら

今回の新型コロナウイルスは「新型」ではあるのですがコロナウイルスの仲間ですが、まだ不明な点も多く、重症化するケースの重症度が重いことや、ワクチンがまだできていないこともあり、現在は「法定感染症」に指定されています。

最近分かっているのは、「子供に感染しても軽症のケースが多い」ということだと思います。学校が再開され、クラスター感染があるとは報道されているものの、無症状だったり、軽症のケースが多いようです。

ウイルス感染はウイルスの特徴によって、大人より子供の方が重症になるものもあれば、おたふくのように子供の方が軽症で、大人になってかかった方が重症になるものがあります。今回の新型コロナウイルスはどうやら「子供の方が症状が軽い」という状況が見えてきました。しかし、まだまだ、「どの程度子供の方が軽症なのか」というデーターは出ていません。それはこれからだと思います。

そして、大事なことは細菌感染と違うところは抗ウイルス薬は種類が少なく、抗生物質に比べ人体への副作用も出やすいということです。こちらのサイトがとても分かりやすいです→こちら

新型コロナウイルスの治療薬として候補に挙がっているのは

ヒドロキシクロロキン、

ロピナビル・リトナビル、

レムデシビル、

ファビピラビル、

トシリズマブ 

(新型コロナウイルス感染症治療薬候補の臨床試験/研究に関する文献情報 (国立医薬品食品衛生研究所 医薬安全科学部)より)

の5種ですが、昨日、抗マラリア薬のヒドロキシクロロキンが効果がないという論文が発表されました。→こちら

ところが!この論文がなんと撤回!それもランセットで!研究に片足を突っ込んでいる私としては衝撃的なニュースでした。→こちら

こういう治験薬の研究は背後に製薬会社や保険会社が絡んでいることもあって(笑)、まあ、なんともかんとも。

このヒドロキシクロロキンが使えなくなるのは途上国にとっては大変ショックなことだと思います。それはヒドロキシクロロキンは抗マラリア薬としてWHOのエッセンシャルドラッグにもなっており途上国ではひかくてき安く手に入りやすい薬です。これが使えるほうが途上国支援にはいいですし、これが使えないほうが新しい薬を売りたい製薬業界にはいいですし・・ね。

さて、話を戻しましょう。

こういう状況ですので抗ウイルス薬というのはそうそう簡単に世の中に出てくるものではないんですね。

かといって、抗ウイルス薬がないと治らないのでは?と心配されるかもしれませんが、それは大丈夫。

普通の風邪もウイルスですが、抗ウイルス薬なんて飲まなくても治ってますよね。症状を抑える風邪薬だけで、後は学校を休んだり、部活を休んだりして治ってます。

インフルエンザも同様です。今でこそ抗インフルエンザ薬が発売されていますが、それもほんの20年ほど前で、それまではワクチンだけでした。そのワクチンも、流行によって「あたり」「はずれ」があって、ワクチン製造段階の予測が外れると、その年のインフルエンザ患者は膨大になり、学級閉鎖や学校閉鎖も。

今回の新型コロナウイルスも、学校がお休みなりました。要はずっと「学校閉鎖」になっていたんですね。ただ、期間が長いのでオンライン授業などで対応していたわけです。

いまはまさに、その状況だと思います。

ウイルス感染している場合の子供さんの微熱は、朝に熱が下がり、夜になると上がってくることが多いです。子供さんの体力によって変化するんですね。だから、体力を消耗しないようにすること、体を冷やし過ぎない、運動や外出、外で友達と遊ぶのも控えて、体力を温存し、体がウイルスと戦えるようにしてあげることが大切です。

「微熱だけだからちょっとぐらい出かけてもいいか」は厳禁です。体力が落ちたときにウイルスがどの程度繁殖するかは未知です。子供さんが出かけたがっても、「いま体がウイルスと戦っているから、出かけるのはやめよう」といって教えてあげてください。これが、自分で自分の体を守るための教育にもつながります。

3)体温調節がうまくいってない

ここ最近、夏日のような気温の日があります。

3月ごろからずっと自粛で自宅にいた子供が急に学校へ行きだしたタイミングで夏日、湿度もぐぐ~っと上がっています。

こういう時は熱中症にもなりやすいんです。

熱中症までいかなくても、体の中に熱がこもったままうまく発汗などで体温調節ができない子供さんも多いでしょう。

それは、この数か月の自粛にも原因があります。本来であれば学校に行き、外で遊んで外気温に触れる時間が長く、季節の変化に体が調節されていくのですが、自粛でずっと家。エアコンで除湿になっていた家もおおいのではないでしょうか。

外気温に触れる時間も少なく、体温調節機能がうまく働かなくなっている場合もあります。

微熱があった日の子供の活動内容(急に運動をしたなど)や気温もチェックしてみてください。自宅に帰ってきて、夜ごろに熱が下がっていればこれが原因のことも多いです。熱が上がってくる場合は感染などの疾患の可能性が考えられます。

4)疲労やストレス

子供でも、普段から学校があまり好きではなかったり、友達付き合いが苦手な子はこの自粛期間がちょうどよかったという場合もあります。

ところが、学校が始まってしまいました。これまで一人で過ごす時間が天国だった子供さんにしたら、もうストレス以外の何物でもないんですね。

で、ストレスのある子供は「仮病」として頭が痛い、胃が痛いなどの症状を母親に訴える場合もありますが、実際にその症状が出てくる子も意外に多いんです。

詳しくはこちらの先生の記事が分かりやすいです→こちら

さて、次にお母さんが悩むのは病院に行くか行かないかのチェックポイント

これは薬局でもよく聞かれることでもありますし、小児科の処方箋を持ってこられたお母さんが「微熱だから来てみたら先生に病院に来るほどでもないといわれた。薬が欲しいといったら解熱剤は不安だろうから出しておくけど、飲まなくてもいいといわれた」というケースにちょくちょく出くわします。

では、お母さんは子供さんの熱にたいして、どういうチェックをしていけばいいのでしょう。薬剤師としてお伝えできるのは以下の6項目。

1)朝と夜の熱

*朝から熱が37.5度以上ある。→感染症の可能性第。小児科へ

*夜になると熱が38度くらいにまで上がる。→上がり方が緩やかで38度前半、体力があるようなら市販の解熱剤で様子を見る。ぐったりしていたり、熱の上がり方が急激で悪寒があるようならすぐ小児科へ

2)熱以外の症状があるかどうか

  *咳、鼻水、耳の痛み、頭痛、めまい、だるさ、発疹、かゆみなど→アレルギー症状や風邪の場合も多い。まずは症状抑える薬で様子を見る。2-3日しても症状がよくならないなら病院へ

3)子供の機嫌や顔つき

*機嫌が悪かったり、顔色が悪い、顔つきがちょっとおかしいなど→検査などが必要な病気の可能性もあるので小児科へ

4)トイレの回数や便の状態

*トイレに1~2時間おきにいく。しょっちゅう水を飲む→膀胱炎や尿道炎などの可能性がある。しっかり水分を取って病院へ

*下痢を起こしている。便の色が白っぽいなど →食中毒などの感染の可能性がある。微熱程度の場合は市販の下痢止めなどでも対処可能。冷や汗が出たり、腹痛がひどい場合は病院へ

5)食欲

*いつもより食欲がない → ストレスなのかだるいのかという見極めが難しい・・・好きなおやつは食べられるならストレスの可能性が大。椅子に座るのがしんどかったり、体がかったるいようならウイルスなどの感染の可能性もあるが、消化のいい食事を食べさせて様子を見る。その後の症状の変化で対応していく。

*塩辛いものばかり食べたがる→軽い脱水の可能性。ポカリやアクエリアスなど。乳幼児はビーンスタークなどで水分補給

6)子供が過ごしている部屋などの環境

*子供のいる部屋の気温やエアコンの状態、扇風機の使い方などをチェック。体の冷やし過ぎによる微熱の可能性もある。

 

子供の微熱はなかなか判断が難しいですが、薬局で相談を受けていても、微熱が出るまでの状況と微熱の状況などをお伺いしないとなかなか適切なアドバイスができないくらいです。

でも、どんなお母さんでも、ご自身の子供さんの薬をいつももらってい薬局があるはず。ですから、こういう時こそ、薬局の薬剤師に相談してください。

子供さんのお薬手帳を見てください。

最近お薬をもらった薬局の電話番号がそこに書いてあります。

こまったら、そこに電話してみましょう。

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