忙しい現代社会では、仕事や勉強などの集中力を高めるためか、「エナジードリンク」といってカフェインがたくさん含まれているドリンクがたくさん販売されています。
容器の色鮮やかで魅力的なデザインは、中高生の心も引き付けるようです。
アーバンスポーツやモータースポーツ、eスポーツ(ゲーム)などのスポンサーにもなっており、これらエンタテインメントのファン層にも露出が高いカテゴリですね。
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そう、中高生の親世代には既視感がありますよね。1990年代のタバコ業界の広告のようではありませんか。
エナジードリンクってどんなもの?
エナジードリンクには、様々なものが発売されていますが、共通するのはカフェインを多く含む飲み物であるという点です。
そうです。これまでに日本にあったドリンク類と比較してみましょう。
| 商品名 | カフェイン含有量 |
| レッドブル | 1本250ml中 80mg |
| モンスターエナジー(最もスタンダードなもの) | 1本350ml中 142mg |
| リポビタンD(指定医薬部外品) | 1本100ml中 50mg |
| オロナミンC(清涼飲料水) | 1本120ml中 19mg(分析値) |
| ゼナF-I(第2類医薬品) | 1本50ml中 50mg |
| リゲイン(第2類医薬品) | 1本50ml中 50mg |
日本のメーカーのアンプル飲料はいずれも第2類医薬品に相当する分類で1本あたり50mgです。
一方で食品に該当する外国メーカーの製品は、スタンダードなもので上記表のとおり、1本あたりの含有量は第2類医薬品よりも多くなっています。
各社それぞれ製品にシリーズはいくつかありますが、外国メーカーの食品には、ここに挙げたもの以上にカフェインを含む商品を出しているメーカーもあります。
カフェインにはどんな作用があるの?
カフェインといえば、眠気を覚ますイメージがありますね。
カフェインは脳に作用すると、興奮作用を示します。
また、脳だけでなく身体のそのほか各部分に作用し、心臓の筋肉が収縮する力を強めたり、血管をひろげたり、平滑筋をゆるめたり、利尿作用などを現します。
飲みすぎるとドキドキしたり、トイレが近くなる方が多いのはこのためです。
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ふつうの人で1日400mg程度まで(コーヒーカップ4杯程度)が身体に影響がないとされています。
妊婦の場合は胎児に影響があるため、またこどもは代謝ができないため上限量はぐっと低くなります。
カナダの基準では、
- 4~6歳の子供では、1日当たり45 mg
- 7~9歳の子供では、1日当たり62.5 mg
- 10~12歳の子供では、1日当たり85 mg(コーラ355 mL缶(12オンス)1~2缶まで)
- 妊婦や母乳で保育している母親は、1日当たり300 mg(コーヒーはカップ2杯まで)
- 健康な大人は、1日当たり400 mg(コーヒーはカップ3杯まで)
です。
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カフェインの代謝に関わる主な酵素は、赤ちゃんにはなく、生後3年経ってもようやく成人の8割程度しかありません。
ですので、乳幼児期にカフェイン摂取はさせないようにしましょう。
13歳から健康な大人になるまでの成長期にあたる人、自分はどれくらいカフェイン摂っても大丈夫なのか、気になりますよね。
残念ながら、これについては、身体の発育と同様に「それぞれ個人によって違う」んです。
肝臓がカフェインを分解(代謝)する能力がどれだけあるかは、お酒を分解する能力と同様に、大人になってもひとそれぞれだからです。
下にヨーロッパ食品安全機関が出している、普段の生活でのカフェイン摂取量の目安を表にしました。
ここの表に出てくるmg/kgとは、体重1kgあたりに摂ってもよいカフェイン量で、たとえば14歳で体重50kgの場合、20-70mgが摂取量の目安、というふうに計算します。
| 年齢 | カフェイン摂取量 |
| 後期高齢者 (75歳以上) | 22-417mg |
| 高齢者 (65-75歳) | 23-362mg |
| 成人 (18-65歳) | 37-319mg |
| 思春期 (10-18歳) | 0.4-1.4mg/kg 以下 |
| 小児 (3-10歳) | 0.2-2.0mg/kg 以下 |
| 幼児 (12-36ヶ月) | 0-2.1mg/kg 以下 |
参考:https://doi.org/10.2903/j.efsa.2015.4102, https://www.jstage.jst.go.jp/article/jjphcs/40/12/40_698/_pdf
カフェインを摂りすぎるとどうなるの?
もしカフェインを過量摂取した場合は、
- 消化器症状(悪心、嘔吐等):気分が悪くなる・吐いてしまう
- 循環器症状(不整脈、血圧上昇等):心臓が規則正しく拍動しなくなる・血圧が上がる
- 精神神経症状(痙攣、昏睡):身体が意思に反してふるえ、制御できなくなる・意識がなくなる
- 呼吸器症状(呼吸促進、呼吸麻痺等)などの増悪:呼吸が速くなる・止まる
を起こすことがあります。ひどいときには命に係わることがあるため、
胃洗浄や吸着剤・下剤の投与により薬物を除去し、輸液等により排泄促進を行います。
おなかの中を洗って、下剤や輸液で無理やり便とともに、カフェインを出すのです。
また、興奮状態には対症療法のお薬を投与し、呼吸管理を実施します。
どちらも、かなり苦痛を伴う処置です。
どうか、摂りすぎないように、気をつけてほしいのです。
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日本中毒情報センターによると、エナジードリンクと眠気防止薬をのみ続けて20代の男性が亡くなったという報道のあと、
カフェインを摂りすぎたことについてたくさんの相談が寄せられています。
参考:農林水産省「カフェインの過剰摂取について」https://www.maff.go.jp/j/syouan/seisaku/risk_analysis/priority/hazard_chem/caffeine.html
日本中毒情報センター「カフェインを含む食品や眠気防止薬の過量摂取に注意しましょう」https://www.j-poison-ic.jp/wordpress/wp-content/uploads/Caffeine202002.pdf
「なぜ死亡事故が起きたの・・・?」

エナジードリンクと眠気防止薬の使いすぎで20代男性が死亡した事故は、2015年末頃、ニュースになりました。
この方の場合、
- 深夜から早朝の勤務形態、夕方まで起きて寝て出勤を繰り返す日常
- エナジードリンクを毎日のように常用していた
- 死亡の1週間ほど前に寝坊が続いていた
- カフェインらしき錠剤を併用していた
つまり、普段からエナジードリンクを常用していたため効果を十分感じることができず、短時間に致死量に相当する分量のカフェインを摂取したようです。
カフェインは、耐性といって、続けて摂取すると、次第に同じ分量でも効果が弱まってくることが知られています。
中毒情報センターによると、眠気防止薬の過量摂取事故後の相談件数は、10代・20代で全体の7割を占めます。
ドリンクでカフェインに耐性ができても以前のような効果を求めて、より多くのカフェインを摂取しようと眠気防止薬を使い、過剰摂取に陥ることがあるのです。
特に10代・20代のかたには、おくすりはドリンクと同じような気軽な感覚でのむものではないと、ぜひ知ってほしいです。
「書かれた用法を守って」おくすりをのむことが、とても大事なのです。
カフェインと、普段の生活習慣
カフェインを分解する能力(代謝)を左右するものに、タバコがあります。
喫煙者はよりカフェインを分解しやすい傾向があります。
これはCYP1A2を、喫煙者が、非喫煙者よりたくさんもっているためです。
ここが健康のために禁煙を始めた方には、注意していただきたいポイントです。
集中力を高めようとして、タバコの代わりにこれまで以上にエナジードリンクを摂ってしまうと、体内でカフェインが代謝しきれずに健康被害をもたらす可能性があります。
上手に、安全に、摂取しよう
エナジードリンクには、カフェイン入りドリンクとして、これまで日本国内で販売されていた第2類医薬品の数倍カフェインが含まれていることがわかりました。
これらを、スポーツドリンクのように水分摂取目的でゴクゴクのまないでください。
特に、代謝力が未発達な思春期の方が摂るには、十分な注意が必要です。
また、集中力が必要なときにドリンクに頼る習慣がついていると、効き目を求めて、たくさんのカフェインを摂取したいと考えるようになってしまいます。
これが、やがて眠気防止薬に頼ること、そしてその過量摂取を引き起こすことにつながります。
集中力を取り戻すのに、本当に必要なのは十分な休息です。眠くなったらよく眠って休むことが大切なのです。
10代20代のあなたの健康について、もっと知りたい人には……
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