ストレスの多い子育て、職場での人間関係の中で「自分のことは全然わかってもらえてない!」と思うことありませんか?
私も、メンタルトレーナーとしてスタッフと向き合うなかで、スタッフ同士が「○○さんにわかってもらえない」という気持ちをお互いが持っていることに気が付くことが多くあります。
ここでは、そんな「わかってもらえない!」の気持ちを解決するためのヒントをご紹介します。
もくじ
1. 相手を理解してみよう
2. 反応する前に「間」をもとう
3. 避けた方がいい4つの反応
4. 相手の目線に立って見方をかえる
5. 理解の順番でスムーズにいく!

1. 相手を理解してみよう
「理解に徹し、そして理解する」これは、7つの習慣で示されているうち「第5の習慣」です。
相手に理解してほしいと思ったら、まず相手を理解するよう心がけてみると人間関係がうまくいく・・・というのです。
でも、人間はこれまでの育った環境や人間関係で習慣がついていますから、ついつい「相手に理解してもらおう」という行動に走ってしまうことも多くあります。
相手が子供だったり、配偶者だったり、恋人だったり、自分の好きな人だったり・・そういう要素が入ると、特にその行動が先走ってしまうことも。
そんなとき、気持ちの上でふと、「立ち止まって」みてください。
「私は、子供、夫、妻のことを、彼氏、彼女のことを理解しているのだろうか」と少し思いを巡らせてみてください。
「いや!自分は相手のことを十分理解できているはずだ!」という答えが出た方は、次に次の問いの答えを考えてみてください。
「あなたが相手のことを理解していると思っているのに、なぜ相手はあなたのことを理解していないのでしょうか。なぜあなたは相手に対し『理解してもらえてない』と感じるのでしょうか?」
そこで、答えが頭に浮かんだ方は、少し待ってみてください。
次のステップンの「間」がここでは重要になってきます。
2. 反応する前に「間」をもとう
何からの「問い」に対して、すぐ反応的に答えがでてします。これは誰しもがやってしまう反射行動です。
「間を置く」とはどういうことか。
それは、すぐに反応せず、いったん相手の言葉を聞き、飲み込んで、咀嚼して、相手にどのような返答をした方がいいのかを考えてから反応としての言葉を発する・・・ということです。
でもその行動が習慣づくのには、時間がかかります。
私はメンタルトレーナーとして誰かと話をする時は「反応しない」ことを常に心がけます。トレーナーとしては当たり前の行動ですが、自身の友人、知人などと行動するときはつい「反応」してしまうこともあります。
でも、どんな人間関係においても「間を置く」というのはとても重要だと思っていて、心がけておくだけで「すぐ反応する」回数が減っていきます。
では、どうやって「間を置く」のか。
それはとても簡単です。
- 相手の言葉を聞いたら深呼吸してみる。
- 「なるほど」「そうですか」「ふむ」「ほお」というような相槌の言葉を軽く呟いてみる。(相手に聞かれたくないときは口の中で呟いてみる)
- ゆっくり瞬きをしてみる
この行動のうち、どれか一つをやるだけで、すぐに反応せずに「間」を置くことができます。
3. 避けた方がいい4つの反応
先述した、7つの習慣において「4つの自叙的な反応をしないこと」と示されています。
7つの習慣:スティーブン・R・コヴィー著
その4つの自叙的な反応とは
- 評価
- 探索
- 助言
- 解釈
この4つについては、フランクリンプランナーの公式ウェブにありますので詳しくはそちらをご覧ください。→フランクリンプランナー公式ウェブ
簡単に説明すると。。。
1.評価
相手のいったことに対し、すぐに自分勝手な評価を下してしまい、相手が「わかってもらえてない」と感じるのですぐ会話が続かなくなります。
2. 探索
「君のこういう発言は、君がこう思っているからだろう?」と、相手の発言に対し一方的に発言の意図を探ろうとする行動です。
3. 助言
自分の経験に基づいて一方的なアドバイスをすることです。状況を理解していないのに適切なアドバイスはできません。
4. 解釈
相手の問題を、自身の経験や価値観をベースに解釈をすることです。
どうですか?職場で、部下が何か相談に来た時に「君の考えはこういうことだろう?」という反応をしたことはありませんか?
この話をする時に、私はいつも上沼恵美子さんのテレビでのコメントをよく思い出します。
「『お昼ごはん?簡単な素麺くらいでええわ』って夫にいわれるんやけど、素麺って結構面倒やねんで!簡単ちゃうわ!」っていう。
確かに、「素麺を作る=麺を茹でて、ネギを切る程度」の素麺をイメージしている人には簡単なんですが、上沼恵美子のように、完璧な「素麺というメニューを作る」と考えている人にとっては、錦糸卵、きゅうり、みょうが、などいろんな具材をちゃんと揃えたメニューが「素麺」なので、簡単ではないんですね。
「薬局の跡継ぎなんてみんなおんなじだよ。君も同類だ」ということを私自身、本当にたくさんの人にいわれてきました。でも言われるたびに「他の人と同じにしてほしくない」という気持ちがすごく沸いてきてしまうのと同時に、理解してもらえない気持ちになって、相手との会話を続ける気力も、相手のことを理解しようと思う気持ちさえなくなってしまいます。
いくら「間を置いた」としても、このような反応をしてしまえば、相手を理解することが難しくなります。では、どのようにすると相手を理解し、よい人間関係を作ることができるのでしょうか。
4. 相手の目線に立って見方をかえる

よく「相手の立場にたって物事を考えなさい」といわれてきたものですが、人は「相手の立場に立ったつもりになって、自分の評価軸で物事を考えている」ことが多いのです。
「ああ、〇〇さんの立場だったらきっとこう考えているだろうな」と半ば決めつけたような考え方のことです。
これは、3.避けた方がいい4つの反応 の内容とリンクすることなのですが、次のステップとして「どうやったら相手の目線になれるのか」が重要になってきます。
そこでおすすめの対策として
- 「間」を置いた後に、「なぜ、この人はこのような発言をするのだろう?」と自問してみること
- 「この人がこういう発言や行動をするのには何かこの人なりの理由があるんじゃないか」と考えてみること
です。
そして次に「相手の思考回路、価値観、この発言に至った考えが自分が考えていることとどう違うのだろう?」として
自分と相手の違いを探してみてください。
実は、この「自分と相手の違いを探そうとする」行為こそが、「相手を理解する」ことにつながり、その結果相手もあなたのことを理解してくれることにつながるのです。
5. 理解の順番でスムーズにいく!
最後に、相互理解をスムーズにするために大切な理解の順番をご紹介します。
7つの習慣:スティーブン・R・コビー著
- エトス(個人の信頼性)
- バトス(感情・気持ち)
- ロゴス(論理)
こちらも参考に
まず大事なのは、「相手がそのように言うには何か理由があるはずだ」と思うことです。相手を信頼して、こちらが否定したくなるような言動に対しても、「何か意図があってしているはずだ。」という信頼をしてみることです。
相手を「一人の人間」つまり、一つの主体性を持った人間として信頼し、自分とは何か違う考え方、経験、習慣を持っているということを念頭におきながら、理解をしていくとスムーズにいきます。
例えば、ついつい「評価」の反応をしてしまった後でも、この順番にもどればうまくリカバーできるんです。
「君の言っていることはこれこれこういうことだよね」(←評価の反応)
「いえ、違います!私はそういうつもりではないです!」(←わかってもらいたいという反応)
「ああ、そうなのか。では君がそのように言う理由はなにかあるのですか?」(←ここでリカバー!!)
「はい、実は・・」(と会話がつづく・・・)
また、一つの事案に対しての個人の感情や気持ちというのは、自分とは全く違うということも理解していく必要があります。
最近はよくHSP(非常に感受性が強く敏感な気質もった人)、HSS(刺激を追求する欲求が強い気質をもった人)という言葉をウェブ上で見かけるようになりました。(HSP診断のサイトはこちら)
つまり、一つの事案に対しても、自分と相手は「受け止め方が違う」ということです。
鈍感だからいいとか、敏感だからだめなのではなく、「自分にとってはそれほど不安にならない事案でも、相手は不安に感じている場合もある」ということですし、逆もあります。
ご自身がHSPの気質が強い場合、相手の言葉に対して過剰に反応してしまったり、相手の言うことを誤解してしまうことも多いです。
もし、相手が「え?そんなつもりないけど」というときは、「相手と自分の受け止め方が違う」ので、「そういうつもりじゃない」という相手を信頼し、「そうなのか~」と納得していけると楽になります。
三つ目のロゴスでは、相手の話を「この事案にたいして、こういう経験からこう思ったから、この結果になったんだね」と相手の話を論理的に整理しながら聞くということです。
これを進めていくと、「いや、ここは違います、こうです」と相手が言ってくる箇所もでてきます。論理的に整理していると、その箇所もすぐ修正して、相手の言いたい事、相手がその行動に至った経緯をしっかり理解していくことができます。

では、先ほどの「素麺の事例」で練習してみましょう!
【あなたが夫の立場の場合】
「簡単な、素麺でええわ!」
「簡単なわけないやん!」(すぐ反応されて、ちょっとムカ!っとくる)
「あ、そうなん?」(ここで間を置きましょう)
「そうや!素麺なんて簡単ちゃうねんで!あんたは簡単やとおもてるかもしらんけど!」(ガチ反応)
「え?簡単やと思ってたけど、簡単じゃないの?」(相手の簡単じゃない!という相手を信頼してみましょう!理由があるはずです)
「あたりまえやん、素麺っていうたかてな、具は別にいろいろ作らなあかんねんで、わかってる?」
「ああ、なるほど。つまり、素麺っていろんな具材を作らないといけないから、簡単じゃないのか」
「そうやんか!え、具材のこと考えてなかったから、簡単っていうたん?」
「実はそうやねん。茹でた素麺にネギだけでいいって思ってたから」
「ああ、そうか~」
【あなたが妻の立場の場合】
「簡単な素麺でええわ!」
「え?簡単な素麺?」(まず、間を置きましょう)
「そそ。茹でるだけでええやろ?」
「ほお、じゃあ、素麺っていうメニューを考えてるときって、茹でた素麺だけのイメージってこと?」
「そうやで。あ、ネギくらいほしいけど」
「素麺ってさ、卵とか、椎茸とか、みょうがとかのっかってるやつ想像しててんけど?それとは違うんや?」
「ああ、そんな豪勢な素麺、いらんで。忙しいんやから、茹でてくれたらそれでええわ」
「じゃあ、私が忙しいから簡単なお昼ごはんでええっていうこと?」
「そやで。別に素麺やなくてもええで。楽に作れるんやったら」
「じゃあ、私が今スグ楽に作れるものやったら素麺以外でもええの?」
「ええよ」
さて、どうですか?
結果はそれぞれ異なってきますが、でもお互いが理解できたという気持ちが出てくることには変わりありません。
これをヒントに、よい人間関係をつくっていただけると嬉しいです。