前回、ダイエットをするには自分自身のダイエットタイプを知ることが大事とお話しましたね。
今回は、その4つの型が分かったあと、どうするかについて、薬剤師視点で少しお話してみたいと思います。
1.洋ナシ型って結局なに?
遺伝子検査で判明するダイエットタイプのうち、「洋ナシ型」というのはいわゆる「下半身太りタイプ」で日本人女性の75%といわれています。
でも、それだけで遺伝子検査をせずに、「あ~私洋ナシ型かも!」と思い込むのは危険ですので、ぜひ遺伝子検査をして自分のダイエットタイプをきちんと把握しましょう。
洋ナシ型は脂肪の代謝が悪く、体に脂肪をため込みやすい体質です。
したがって、「摂取する脂肪をコントロールする」「脂肪燃焼させる」ことがダイエットのコツです。
2.脂質に注目
さて、脂質をため込みやすい洋ナシ型ですが、「脂質を減らす=油ものを食べないようにする」わけですが、脂質を食べないようにするにはどうしたらいいのでしょう?
脂質の多い食品を見分けるコツ
1. 「洋」の方が「和」より脂質は多くなる
2. 忘れがちな「脂質の多い和食」
3. サプリにも注意しよう
1.「洋」の方が「和」より脂質は多くなる
基本的に、洋食系の方が和食系よりも脂質が多いのは周知のところだと思います。
ですから、なにか食べたいなと思った時に和食系を選ぶのも一つの方法です。
例えば、ケーキを食べたくなったら和菓子にしてみる。ハンバーガーがたべたくなったら、ライスバーガーにしてみる・・といった感じです。
他のサイトでも、「サーロインを選ばずにヒレを選びましょう」と書いてあったりしますが、あれだけ値段が違うと「はいはい」とヒレ肉に変更などはしにくいですよね。
だから、まずは脂質の少ない総菜、メニューを把握してそちらがある場合、選択できる場合はそちらを選ぶようにするところから始めるのがお勧めです。
*ファミチキが食べたくなったけど、チキンステーキにしてみる
*アイスクリームが食べたくなったけど、シャーベットにしてみる
*サンドイッチにしようかと思ったけど、おにぎりにしてみる
*カツカレー食べたかったけど、チキン煮込みカレーにしてみる
といった感じです。
また、和食以外でお勧めなのがアジア食。インドやタイ料理などのエスニック料理はエビやチキンを使うことが多く案外脂質少な目。
スパイスもあって脂質の代謝を助けてくれるのでお勧めです。
2.忘れがちな「脂質の多い和食」
和食なら何でもいいのかというと、案外和食でも脂質が多いものがあります。
それは、とんかつ・かつ丼、天ぷら、いなり寿司ですね。
あと、おうどんに天かすをいれたり、天かす入りのお好み焼き(絶品ですが;笑)、揚げたこ焼きにも要注意です。
3. サプリにも注意しよう
最近、脳を元気にするサプリなどとして、EPA(エイコサペンタエン酸)やDHA(ドコサヘキサエン酸)など魚油系のサプリも増えてきました。子供向けの青汁などにも含まれていたりしますが、これも実は脂質の一種。
洋ナシ型の方は脂質代謝が弱いので、これらのサプリの摂取にも注意しましょう。
案外、これらを含むサプリをやめただけで痩せる場合もあるんです。
また、アマニ油やオリーブオイルなどだから安心だからと食事に積極的に取り入れる方もおられます。
普段の料理に「どうせ使うならオリーブオイル」として使用する分にはいいのですが、オイルを摂取する目的でサラダやたくさんの食品にオリーブオイルをかけて食べるようなことは、脂質の過剰摂取につながるので洋ナシ型の方は注意が必要です。
3.脂質の減らしすぎにも注意
さて、脂質を減らす方法はわかりましたが、ここで大事な注意があるんです。
それは、「脂質の減らしすぎに注意する」ということです。
脂質は体には必要な栄養素の一つで、アラキドン酸カスケードという体の中で脂質を体の生理機能に必要な脂質メディエーターを作るのにも必要とされています。
なので、脂質の減らしすぎはかえって、体の生理機能の低下を引き起こすことにつながりますので、ストイックに脂質を減らすのはやめましょう。
減らしすぎると、手や足の皮膚がガサガサになってきたり、髪の毛がぱさぱさになってきたりすることもあります。
4.体脂肪率をチェックしていこう
洋ナシ型の方の体重チェックは「体脂肪率」重視がお勧めです。
同じ時間に計測するのがいいのですが、朝は筋肉量が減っているので、体脂肪計の体脂肪率が変わってきますので、個人的にはお風呂に入る前がいいかと思っています。
また、内臓脂肪が多い方は、一番減らしやすい脂肪ですので、まずは内臓脂肪レベルに着目していくのもいいと思います。